チャレンジすることの大切さ。

2014年07月28日

サブCBC

血液検査をしてこんな数値が出たら何を考えるか。。。

これは当院で実施した生きている猫さんの血球検査の結果です。医療に関わる方であれば驚異的な数値であることが分かるかと思います。
ヘマトクリット値が4%、血小板は限りなく0に近い数値です。紫斑も出現していました。
生きていることが不思議なくらいの貧血であり、採血した血液は半透明な赤色でした。

当院への来院当日まで他院で通院治療をしており、なおかつ致死的な感染症を患っていることが明らかになっていました。さらに来院時は横倒しでほぼ意識のない状態でしたので、見込みとしてはもはや手遅れで助からない状況であろうと思われました。

見込みがかなり厳しい旨をお伝えし、治療するとなると相当額のお金もかかることを飼い主さんにお伝えしたところ、「治療する!」とのお言葉・・・
実のところこの状況で治療を希望される飼い主さんは少ないこともあり、その言葉に驚きつつ、やるからには全部やってやろう!と気合いを入れ直し、入院治療を開始しました。

急速大量輸血、インターフェロン、低分子ヘパリン、タミフル、抗生剤、チューブフィーディングなどなど、集中治療の結果、

見事生還!

サブ1サブ2

いや、治療しておいてなんですが、ビックリです!

気合いや熱意で動物を治すことはできません。
あくまでも冷静で客観的なデータ収集・分析、確かな知識と状況判断から、診断治療をすることで動物を治します。

でも、獣医に気合いや熱意がないと飼い主さんは治療に踏み切ることができないですし、結果的に動物を助けることもできません。
チャレンジしないと助かるかもしれない命は救えません。

「チャレンジして失敗することを恐れるよりも、何もしないことを恐れろ。」
ホンダの創始者、本田宗一郎の言葉です。

何も考えずにチャレンジしちゃう獣医さんも考えものでしょうが、頭でっかちでチャレンジしない獣医さんもいまいちですね。

飼い主さんにお電話したところ、退院後もすごく元気に過ごしているそうです。

治療させて頂きありがとうございました。この経験を活かして他の子にもより良い獣医療を提供していきます。