SNSボタン追加設置

2014年08月20日

久しぶりのブログの更新です。夏の暑さにやられて更新が滞っておりました(^^;)

ご存知の方もいらっしゃると思いますが、当院のウェブサイト、ブログ、facebookページなど、全て院長自らが設計・構築・維持運営を行っております。いまいちサイトのデザインが洗練されていないのはそのせいです(笑)

今回、世の流れについていくためにブログの記事の下にSNSボタンを追加しました。
※ SNS(ソーシャル・ネットワーキング・サービス)=Facebook、twitter、LINE、mixi、google+などのサービス
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Twitter、Google+、LINEの3つのボタンが登場!

今まではFacebookのボタンしか付けていませんでした。

さて、当院のような動物病院やお店などのサイトにあるこれらのボタンを押すことに何か意味があるか? 次のような意味があると思います。

  1. そのサイト(病院・お店)を応援する
  2. 友人・知人に有用な情報を伝える・共有する
  3. 単純に「見たよ!」という意思表明
  4. 当院の場合ブログ更新のためのやる気が出る!(笑)

SNSには、今までならインターネット上に埋もれていった情報を個人の情報発信をきっかけに世界に広げていく力があります。SNSボタンを押すことで世界の誰かの役にたてる可能性があります。

 

当院のサイト運営は業者さんが行う場合と違って、人の目に触れるような工夫を院長自ら行う必要があります。
でも「名古屋 動物病院」「天白区 動物病院」で検索しても名古屋みらい動物病院のサイトは上位に表示されません。業者さんが作り上位表示対策をしたサイトがずらりと並びます。

「負けないぞ〜、個人の力で対抗してやる〜(T∇T)アハハ

という貧乏根性で頑張っていく所存でございますので皆様の清き一票をよろしくお願いします!

ちなみに、当院のブログ上でこれらのボタンを押しても僕には誰が押したのか分かりませんし、ブログを見た他の人も誰が押したのか分からない設定にしてありますのでご安心下さい。(それぞれの方のFacebookの友達にのみ表示されます)

当院サイトに限らず、これを機にぜひこれらのボタンを活用しましょう!

チャレンジすることの大切さ。

2014年07月28日

サブCBC

血液検査をしてこんな数値が出たら何を考えるか。。。

これは当院で実施した生きている猫さんの血球検査の結果です。医療に関わる方であれば驚異的な数値であることが分かるかと思います。
ヘマトクリット値が4%、血小板は限りなく0に近い数値です。紫斑も出現していました。
生きていることが不思議なくらいの貧血であり、採血した血液は半透明な赤色でした。

当院への来院当日まで他院で通院治療をしており、なおかつ致死的な感染症を患っていることが明らかになっていました。さらに来院時は横倒しでほぼ意識のない状態でしたので、見込みとしてはもはや手遅れで助からない状況であろうと思われました。

見込みがかなり厳しい旨をお伝えし、治療するとなると相当額のお金もかかることを飼い主さんにお伝えしたところ、「治療する!」とのお言葉・・・
実のところこの状況で治療を希望される飼い主さんは少ないこともあり、その言葉に驚きつつ、やるからには全部やってやろう!と気合いを入れ直し、入院治療を開始しました。

急速大量輸血、インターフェロン、低分子ヘパリン、タミフル、抗生剤、チューブフィーディングなどなど、集中治療の結果、

見事生還!

サブ1サブ2

いや、治療しておいてなんですが、ビックリです!

気合いや熱意で動物を治すことはできません。
あくまでも冷静で客観的なデータ収集・分析、確かな知識と状況判断から、診断治療をすることで動物を治します。

でも、獣医に気合いや熱意がないと飼い主さんは治療に踏み切ることができないですし、結果的に動物を助けることもできません。
チャレンジしないと助かるかもしれない命は救えません。

「チャレンジして失敗することを恐れるよりも、何もしないことを恐れろ。」
ホンダの創始者、本田宗一郎の言葉です。

何も考えずにチャレンジしちゃう獣医さんも考えものでしょうが、頭でっかちでチャレンジしない獣医さんもいまいちですね。

飼い主さんにお電話したところ、退院後もすごく元気に過ごしているそうです。

治療させて頂きありがとうございました。この経験を活かして他の子にもより良い獣医療を提供していきます。

新製品のご紹介 ー ネクスガード ー

2014年07月07日

先日3日の木曜日に名古屋国際会議場で開催された、アレルミューン・ネクスガード発売記念講演会に参加してきました。

アレルミューンはアトピー性皮膚炎の新しい治療薬。
ネクスガードはノミ・マダニの駆除予防薬で今までなかったチュアブルタイプ(おやつ型)の新商品です。

今回はネクスガードを紹介します。革新的なアトピー治療薬のアレルミューンは次回ご紹介します。

ネクスガード冊子アレルミューン

チュアブルタイプのフィラリアの薬は以前から広く普及していますが、ノミマダニの予防薬では初めてです。フロントラインを代表とする背中に垂らすタイプが主流でしたが、もしかするとこの商品の登場によってチュアブルタイプがノミマダニ予防の主流になるかもしれません。

ネクスガード裏面 ネクスガード

使用法は毎月1回食べさせます。90%の犬が喜んで食べてくれるとのことです。ごはんに混ぜても構いません。
大豆を主原料として牛肉風味がつけてありますので、食事アレルギーのわんちゃんは使用を避けた方が無難でしょう。
垂らすタイプは犬の体の表面に広がるため、触った人間の手にも薬剤が付着することになります(もちろん基本無害ですが)。
ネクスガードであればその心配はないですし、シャンプーをたくさんしても影響はありません。

さて、重要な価格ですが、・・・

さすがにお高い・・・(TдT)

数あるノミマダニ予防製品の中でも最も高いのではないかと思います。

【当院の処方価格】
〜4.5kg 1400円(税別)
〜11kg 1550円
〜27kg 1700円
〜55kg 1900円

今のところ〜4.5kgまでのサイズのものを在庫していますので、4.5kg以上の子で試してみたいという方はお申し付け下さい。

〈2014年7月22日追記〉
ネクスガードは好評なため、27kgまでのサイズのものは常時病院に揃えておくことにしました。
食べがかなりいいようですね。

〈2015年4月24日追記〉
春の予防シーズンに入りましたが、想像を上回る人気です。今まで背中に滴下するタイプを使用していた方も、実は滴下タイプに対する不満点があったようで、美味しく食べてくれるタイプなら切り替えたいという方がたくさんいらしてびっくりしています。
わんちゃんに対する安全性に関しては、今のところ副作用は1件も見られていません。

マイクロチップ

2014年06月27日

先日マイクロチップの読取機を導入しました。左が読取機、右がマイクロチップの装着セットです。
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デザインは日本っぽくない配色。裏を見ると「Made in Germany」の文字。
そうなんです。マイクロチップはISO規格(国際標準化機構規格)に準拠しており、基本世界共通で読取が可能なのです。

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近づけると・・・

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マイクロチップ番号が表示されます。世界で唯一の個体識別番号です。

マイクロチップを挿入後、動物および飼い主情報を登録すれば手続き完了です。

意外と勘違いされている方が多いですが、
GPS機能はありません」 ( ̄Д ̄;)
いなくなっても居場所を知ることはできません。GPS機能が付いていたらすごく便利ですけどね。
ちなみに、以前は体温測定機能が付いていたライフチップバイオサーモというマイクロチップがありましたが、現在は製造中止となってしまい残念です。お尻に体温計を入れなくてもマイクロチップを読み取ることで体温を知ることができたので便利でした。

不意の脱走、東日本大震災のような多くの身元不明動物が発生した場合にマイクロチップが入っていれば、いち早く身元が判明し、飼い主様のもとへ帰ってこられる可能性が高まるでしょう。

分からないことやご不明の点があればお問い合わせ下さい。

<余談>
サッカー日本代表の一次予選敗退が決まってしまいましたね。
単なるスポーツの枠を超え、国家の威信がかかっているようなプレッシャーの中、代表選手の方々は本当に大変だと思います。
サッカーが好きで愛していて、その結果としてプロになり代表にまで登り詰めた選手ばかりだと思います。
厳しい論評や批判もあるようですが、サッカーを嫌いにならず頑張って欲しいですね。でも代表選手を引退する意向を示している選手の気持ちも分かる気がします。
個人的にはワールドカップの影に隠れている感のあるウインブルドンテニスの錦織選手を応援しています。現在世界12位で今大会第10シード。近代テニスでは日本人男子初の4大大会ベスト4を目指して頑張って欲しいです。

ワクチン接種のおまけ

2014年06月12日

ただいま当院でワクチンを接種した犬・猫・フェレットの飼い主さんにプレゼントを差し上げています。
ワクチンのおまけ

扇子です。先着順で、1家族1つとさせて頂きます。限定40個で、残り30個をきりました。
これで暑い夏を乗り切りましょう!

また、6月から動物看護師が一人増えました。日曜日のみの勤務ですが、よろしくお願いします。
後日、病院ウェブサイトにアップさせて頂きます。

猫の慢性腎臓病 其の3

2014年06月01日

6月ですね。暑いですね。自分が子供の頃はさすがに梅雨前にこれだけ暑いことはなかった気がします。
くれぐれも熱中症に気をつけましょう。病院を受診する熱中症の動物のほとんどが車中への放置です。
仮に10分間だとしても非常に危険ですので、細心の注意を払ってあげて下さい。

さて、今回は猫の慢性腎臓病の第3回です。今回が最終回ですが、よく受ける質問の中で重要なものをピックアップしてみます。

問.食べなくて困っています。体重も徐々に減ってしまって。どうしたらいいですか?

答.これは腎臓病の猫さんでもっとも多い悩みで、解決が難しい問題です。
食べない腎臓病食を頑張って続けて痩せるよりも、食べる市販食を適宜与えて体重を維持する方が良いことは間違いないでしょう。
急に調子が悪くなるのであれば腎臓病以外の病気が新たに発生していないかはチェックが必要です。
また、食欲増進剤としてレメロン錠(ミルタザピン)は有効でしょう。ただし、これは人間の抗うつ剤の1つで慎重に使う必要がありますのでご相談下さい。

 

問.吸着剤や活性炭の効果を教えて下さい。

答.コバルジンやネフガードが有名ですね。これらはごはんと一緒に飲むことで、腸管内毒素などが吸着されてそのまま便に排泄されるというものです。
内服することで血液検査の尿素窒素の数値が低下することも報告されています。
ただし、慢性腎臓病の余命を延長する効果は証明されていません。また顆粒状もしくは錠剤であるため内服を続けることが大変でしょう。
さらに腸管内の毒素以外に体に必要なものや他のお薬の成分を吸着しますので、その点にも配慮が必要です。

 

問.飼い主が自宅で皮下点滴をすることはできますか?

答.はい、可能です。動物病院によっては自宅での皮下点滴を認めていない病院もあります。
腎臓病の猫さんの通院ストレス、病院に来ると豹変する(怒る・パニックになる)、飼い主さんが病院の診察時間に来ることができない、などの場合は、皮下点滴のセットをお出しします。皮下点滴の方法もお伝えできます。

 

問.腎臓病になってから吐くことが多いのですが、何か対策はありますか?

答.吐いてしまう原因はいくつか考えられます。尿毒症の1つの症状かもしれませんし、高齢や腎不全の猫さんに多い便秘が原因かもしれません。
腎不全でよく吐くことに対する対処は、
・充分な水分をとること・・・水分の経口摂取、皮下点滴
・便秘があれば対処・・・充分な水分、ラクツロースシロップの使用、重度なら浣腸
・制酸剤(H2ブロッカー)の使用・・・CMで見かける人でも有名なガスター10など。腎臓病になると慢性的な胃酸過多になりやすいことが知られています。
・その他の薬を適宜使用・・・当院ではプロナミド(モサプリド)をよく使います。ただし犬の薬なので猫では効能外使用ということになります。

・・・
実際にはその他にたくさん質問もありますし、知りたい情報もあるでしょうが、全国のネットユーザーにも有用であろう情報をメインに書きました。
この世の中、インターネットを見れば出所の不明な情報が、当たり前のことのように記載されています。
それらは、正しい情報、間違った情報、正しいか間違いか判断のつかない情報に分けられると思いますが、今回の記事を参考にそういった情報を眺めて頂くと有用な情報を取捨選択しやすいではないかと思います。(ほとんどが真偽不明な情報です。)

3回にわたって猫の腎臓病に関して書きました。参考にして頂けたら幸いです。
当院の患者様からは「更新遅いよ! (●`Д´●)ノ」という声も聞こえてきました。

たしかに! 更新頑張ります!

猫の慢性腎臓病 其の2

2014年05月12日

前回は「猫の慢性腎臓病 其の1」と題しまして、その概略と診断について書きました。

2回目となる今回は慢性腎臓病と診断された後の治療と維持の仕方について記述していきます。

まず、現在、犬と猫の慢性腎臓病の進行具合は、IRIS(アイリス)分類というものが一般的に用いられて評価されています。
ですので、まず慢性腎臓病(腎不全)と診断されたら、獣医さんに、「アイリス分類のステージいくつですか?」と聞いてみましょう。
なぜそこが重要かというと、それぞれ1〜4までのステージ別に治療の指針が国際的に示されているからです。

なんだか難しそうに聞こえますが、いたってシンプルな分類で、血液検査のクレアチニンの数値でステージを決めるだけなのです。
そこに補足として、尿タンパククレアチニン比血圧を参考にします。
意外と簡単!
(もちろん、前回のような流れで慢性腎臓病としっかり診断してからステージ分類します)

でもでも、採血してクレアチニンの数値を測るのはよいとして、猫で尿検査や血圧測定を行うためには大前提として、「猫さんが検査に協力的なこと」、これが不可欠です。(こんなこと書いてると当院の患者さんから悲鳴が聞こえてきそうですが・・・)
ですので、どの検査をどこまで行うか・行えるかは獣医さんとしっかり相談しましょう。

さて、それでは1〜4のステージ別にどんな対処をしていくのかを紹介します。一般論に加え私の意見も加えて具体的に書いていきます。

  1. ステージ1(クレアチニン 1.6未満)
    ・腎毒性のある薬剤の中止もしくは減量(例:消炎鎮痛剤やビクタスなどの抗生物質)
    ・食事の見直し(シニア用フードへの切り替え)
    ・常に猫が水分を充分摂れるような配慮
    ・他の病気の適切な治療
    ・可能なら血圧測定と、タンパク尿があれば尿タンパククレアチニン比を測定する
    ・高血圧がある場合(収縮期160mmHg以上)に血圧の薬を使用する(例:アムロジピンなど)
    ・尿タンパククレアチニン比が高い場合にACE阻害剤を使用する(例:フォルテコール、セミントラなど)
  2. ステージ2(クレアチニン 1.6〜2.8)
    ・ステージ1の対処を継続
    ・腎臓病用の治療食の使用(例:ヒルズk/d、ロイヤルカナン腎臓サポートなど)
    ・血液検査でリンとカルシウムの測定も必ず実施する。
    ・リンの数値が高ければ、リン吸着剤を使用する(例:レンジアレン、カリナール1など)
    ・場合によっては定期的な皮下点滴を検討(症状や状態によるので獣医さんと相談を)
  3. ステージ3(クレアチニン 2.9〜5.0)
    ・ステージ1・2の対処を継続
    ・食事や飲み薬でリンの数値が5.0以下になるようにする
    ・とはいえ体重を維持できるように充分に食べる食事も必要
    ・個人的に定期的皮下点滴はしておいた方がよいと思います(ペースは相談して下さい)
  4. ステージ4(クレアチニン 5.0越え)
    ・ステージ1・2・3の対処を継続
    ・食事や飲み薬でリンの数値が6.0以下になるようにする
    ・獣医さんとよく相談して、チューブを使った強制給餌、腹膜透析、皮下留置カテーテルによる皮下点滴など検討する
    (人間で一般的にされている血液透析と腎臓移植は手段としては存在しますが、現実的ではないでしょう)

以上端的にまとめますと、
・水分摂取(皮下点滴どうするか)
・食事の管理(療法食?食べないときどうする?)
・リン吸着剤の使用
・ACE阻害剤と血圧の薬は検査の結果で使うか決定

ということになります。

それでは次回は一問一答で、実際によく聞かれる質問に対する答えという形式で書いてみたいと思います。

〈余談〉
最近は病院が混雑し、お待たせすることもあり申し訳ありません。
春の犬の予防シーズン中ではありますが、それほど予防で来院される患者さんは多くありません。(少なくもないですが・・・)
やはり紹介などで比較的重い病気の診断・治療で来院される方が多いことが影響しているかなと思います。
病院業務の効率化を頑張らないかんですね。また時期がくれば人員の拡充もしないといけないかなと考えています。でも病院が大きくなっても混むようになっても雑にだけはならないように気をつけます!

猫の慢性腎臓病 其の1

2014年04月27日

「内科が得意!」

そんなことを自己紹介に書きながら、徒然なるままにブログを書き綴ってきました。たまには学術的なことも書かないと、ただのウェブ好きの獣医さんで終わってしまいますので久しぶりに真面目に書いてみたいと思います。初の連載ものスタート!(*・∀・*)V

猫の慢性腎不全

概論
腎臓の主な仕事は血液からおしっこを作ることです。血液中の老廃物をおしっこ中に捨て、余分な水分はおしっことして排尿されます。

傾向
獣医療の発展や、優良なキャットフードの開発、何よりも飼い主さんの飼育意識の向上による予防・早期治療から猫の寿命は非常に長くなりました。20歳を超える猫もけっして珍しくなくなりました。そんな中で、『がん』と『腎臓病』は猫の長生き病とも言えるほど一般的になりました。

定義
以前は、『慢性腎不全 Cronic renal failure:CRF』と呼ばれ、やや末期的な「腎臓の病気」というニュアンスが強い表現でしたが、ヒトの医療界での提唱もあり、現在は全身と密接にかかわり合う腎臓の病気という、もっと広い意味合いで、『慢性腎臓病Chronic kidney disease:CKD 』と表現したほうがいいんじゃないか変化してきました。

猫では10歳を超えるとその発生率が急増するため、定期的なチェックを行い、早い段階で慢性腎臓病と診断し、対処していくことが望まれます。

診断
慢性腎臓病の診断には何が重要だと思いますか?

血液検査? たしかに重要な検査であることに違いないですが、血液検査で異常値が出た時点で既に腎臓の機能の70〜75%以上が失われた状態なのです。

大事なのは、そう、おしっこの検査、尿検査なのです。慢性腎臓病の初期ではまずおしっこが薄くなるのです(ごくまれに例外あり)。飼い主さんが家で気づくとすると、おしっこを多くするようになったタイミングです。ですので血液検査のみで慢性腎臓病(腎不全)と言われたとしたら、それは随分乱暴な診断(?)です。

診断のためには、まずは体重など身体検査、他の病気の存在の確認、尿検査、血液検査と進み、レントゲンや超音波などの画像診断も合わせて総合的に判断する必要があります。血圧測定もしたいところです。
さらにタンパク尿であれば、尿タンパククレアチニン比を測定しましょうというのが現在のスタンダードになっています。

ここで気づくことができれば早期発見と言っていいと思います。(それでも既に腎機能はかなり失われています)
この時期が慢性腎臓病の4段階の1段階目=ステージ1と言われていて、この時期から食事療法を開始し、タンパク尿であれば飲み薬を開始したいところです。(さらなる早期診断としては、尿中の微量蛋白の検出や、イオヘキソールクリアランスの測定などが試みられていますが、専門的過ぎるので割愛します。興味のある方やセカンドオピニオンの方は聞いて下さい。)

「猫の慢性腎臓病 其の2」につづく・・・ 次回はよく相談を受ける診断後の維持の仕方に関して書きたいと思います。

ーーー追記ーーー
今回の話はちょっと難しい内容かもしれないですね。でも猫の飼い主さんはぜひ目を通しておいて下さい。ちなみに犬の腎不全に対するアプローチもほぼ一緒です。

さて、4月も間もなく終了します。病院はそれほど混みすぎることもなく、ヒマすぎることもなくといったところです。
ゴールデンウィークも休まず診察しますので何かあればご相談下さい。
ゴールデンウィーク中に1日くらいどこかに出かけたいところです。開業以来の一番の遠出が大高のイオンなので、もう少し遠くへ足を伸ばしたいですね。最近の遠出といえば新瑞橋のイオンくらいです。ナゴヤドーム前のイオンにも行きました。
こう書くと何だかイオン大好きみたいですね。。。。そういうわけでもないんですが。。。

関東に住んでいた頃に一番よく行ったのが埼玉県越谷市のレイクタウンというショッピングセンターです。(⇒日本最大のイオン)

・・・イオン好きです!(T□T) 子連れに優しい店舗作りが素敵!
注:名古屋みらい動物病院はイオンとは関係ありません。あくまで院長個人の趣向です。

栄養管理アドバイザー

2014年04月15日

2013年の春から、およそ1年にわたり毎月ロイヤルカナン院内フードセミナーを行ってきました。共立製薬のTさん、ありがとうございました。
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院長、看護師小林・水口、受付石川の計4名がセミナーを受講し、最後に栄養管理アドバイザーの試験を受けました。

その結果・・・

・・・

・・・

全員合格! おめでとうございます!ヽ(≧▽≦)ノ” DSC00357DSC00358

動物に必要な栄養は人間と違います。さらに犬と猫でも必要な栄養は異なります。例えば猫にドッグフードを与え続ければ必要な栄養が摂れず問題を起こします。

ドッグフードとキャットフードのことでお困りのことや分からないことがあればスタッフに遠慮なく聞いて下さい。
ロイヤルカナンに限らず、ヒルズやユカヌバなど、愛犬愛猫に合った食事を御提案します。

ちなみに、ラビットフードはこの検定試験の内容には含まれませんので、うさぎのごはんでお困りの場合は院長までお問い合わせ下さい。

新型エコー導入

2014年03月31日

先代の超音波(エコー)検査機械が故障したため、この度、新しいエコーを購入しました。

日立アロカの「prosound アルファ6」です! すごくよく見えて感動!(T□T)
アロカα6アロカα6アロカα6

 

超音波は主にお腹の中の臓器を見ることに優れています。妊婦さんでお腹の中の赤ちゃんを見るように、体に負担も無く、安全な検査を行うことができます。腫瘍の早期発見につながることもよくあります。
ただ超音波は皮膚に密着させて撮影する必要があるので、毛で覆われた動物の場合は毛刈りが必要になることが多々あります。
また、暗い部屋で撮影する必要があります。明るい部屋では細かい変化を見逃してしまいます。

院長は「iVEATの腹部超音波実習」なる獣医療界では有名(?)なセミナーを修了しておりますので、超音波検査は安心してお任せ下さい!

 

今日は年度末の3月31日です。当院の周辺でも桜が咲いてきました。ただまだお花見をするには寒いですね。
インフルエンザB型も流行しているようです。身近なところでも感染した人もおります。
体調を崩しやすい季節ではありますが健康に新年度を迎えたいですね。